イバラキNK313/7L4FVZの運用日誌

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DJ-PV1DとIC-DRC1との違いで気になった所

DJ-PV1Dの取扱説明書がネットで公開されましたね。

公開された説明書を読んで気になった部分を書いていこうと思います。

一般的にIC-DRC1との違いとして列挙されているところとは内容に偏りがあるかもしれません。

尚、無線愛好家とは異なる目線で書いていますのでご承知おき下さい。

 

●運用時間がPV1Dは短いようです

説明書に記載されている運用時間の目安に大きな差が出ました。

充電時間はいずれも4時間30分で変わりませんが

バッテリーセーブON時

→IC-DRC1:約14時間

→DJ-PV1D:約11時間

バッテリーセーブOFF時

→IC-DRC1:約12時間

→DJ-PV1D:約9時間

いずれもバッテリーセーブの設定条件は同一、送信1:受信1:待ち受け18の割合。

カタログを見るとIC-DRC1の受信時消費電力は250mA以下、DJ-PV1Dは500mA以下となっていますので、消費電力が上がったのは間違いなさそうです。

恐らくスピーカー周りの出力が大きくなったことで受信時の消費電力が増大したことが運用時間が短くなった主な原因では無いかと思います。

と言うことは、「音が小さいな」と思っている人にはIC-DRC1よりDJ-PV1Dの方がお勧めってことですね。

 (参考)低周波出力

→IC-DRC1:内部300mW(16Ω、10%歪時)外部100mW以上(8Ω、10%歪時)

→DJ-PV1D:内部300mW以上(8Ω、10%歪時)外部150mW以上(8Ω、10%歪時)

 

あとは表示周りでの消費電力増加も有るかもしれません。

 

 

●緊急発報をキーロック時には無効に出来るように設定可能

これは有り難いです。実は私も含めて自治組織内でかなりの台数を使っているのですが、誤発報がかなり多いのです。電源を切ろうとしたら緊急ボタンだったとか、腰に付けて車に乗り込んだらシートベルトのバックルでボタンが押されたとか、原因は色々。

私たちのように無線機によく触れている人なら慌てること無く「現在の緊急発報は誤報です」等とアナウンスして緊急発報を解除し、30秒待てば収まるというのを理解しているので何ともありません。しかし使い慣れていない人は「なんだなんだ!?」となってしまい、あたふた。緊急発報をどうやって発報したかもわからないんですから、解除の方法も(事前に教えたけど)わからず。最終的には収束しますが、高齢の方には心臓に悪いです。

それを先日のハムフェアーで「制度上可能であれば緊急発報を無効にする設定が欲しい」と要望したところ、この機能が要望通り盛り込まれたようです。

ま、かと言って今使っているDRC1と買い換えるかというと・・・そうはなりませんが。(笑)

 

●バッテリー非装着で低電流量USB給電時には送受信ができない模様

バッテリー非装着でパソコンのUSB端子等、電流量の少ないUSB給電を行うと送信不可に制限され、受信音も0に制限されるようです。

付属のACアダプターによる給電時には制限は有りません。(無線機本体はどこで認識区別してるんだろう)

恐らく消費電力が増えたことで電源落ちやUSBポートの保護の為だと思います。

 

これに関連することで出した要望があるのですが、それとはちょっと違うような気がするのでそれは実機が来てから挙動を確かめたいと思います。

ちなみにIC-DRC1ではこの送受信制限は備わっていません。

 

グループモードで交信しているときに全体呼出を受信しない設定にできる

これも要望として出したことが盛り込まれました。

自治組織メンバーは「自分たち以外にこの無線を使っている人が居ない」と思っている人が多いので、組織外からの電波が入ってきて声が聞こえると話しかけてしまいます。それで話が混乱してしまうこともありますし、「よく聞こえなかったんでもう一度お願いします」の連続になることも。

こちらとしてはせめてもの混信対策としてグループモードにして使っているのですが、あくまでもIC-DRC1で防げるのは”他のグループ”との混信のみ。相手が全体呼び出して使っていると、こちらでは復調されてしまうのです。(本来の用途としては復調されるのは正しいのですが)

混信があっても使っている台数が多いので一斉にチャネルを変更するのもなかなか難しく、これも「制度上問題なければ、全体呼出をミュートできる設定が欲しい」と要望したところ盛り込まれました。

 

●発信開始音のタイミングにIC-DRC1とは変更があるかも?

これは実機が来ていないのでわかりませんが、DJ-PV1Dに気になる記載がありました。

”PTTが正しく押せたことと、話し出すタイミングの目安です。ビープ音が鳴り終わってから話します。”

IC-DRC1をお使いの方はおわかりだと思いますが、デジコミ無線はその制度上ヘッダーに自局IDと座標データーを載せています。

そのせいでPTT押下後0.5秒程度、さらには自局名称送信設定時には1.0秒程度音声が載りません。

これによって当自治組織内でも交信が成り立たないことが多々あり、誰から誰を呼んだのか?了解できたのか?頭が切れてて何の連絡なのか?ということがよくありました。

これを解消するために「PTT押下後、その時差分を考慮してビープ音を出して欲しい。例えば特小の中継器にアクセスするときのように鳴ると嬉しい」と要望を出しました。

もし、これが盛り込まれていればビープ音のタイミングが変わっていると思います。

これにはちょっと期待しています。